iMovieに入ってる音楽の著作権は?YouTubeや結婚式で使うときのポイント

iMovieには、さまざまな音楽や効果音が標準搭載されています。

これらの音楽素材は自由に使えますが、使い方によっては著作権的に問題が出てくる場合も。

そこでこの記事では、iMovieに入っている音楽の著作権について解説します。

Apple公式の書類や、コミュニティでのやり取りをもとに解説を行っていますが、個別の取り扱いについて何ら保証するものではないことをご了承ください。

目次

iMovieに入っている音楽は著作権フリーではない

先に根本的なことをお伝えすると、iMovieに入っている音楽は著作権が放棄されたものではありません。

iMovieが含まれるiLifeのソフトウェア使用許諾契約には、以下のように記載されています。

iMovieは、グラフィック、オーディオクリップ、ビデオクリップおよびテンプレートまたはそのいずれか(以下「サンプルコンテント」といいます)を含みますが、これに限定されないサンプルコンテントを含んでいます。本サンプルコンテントは、Appleおよびそのライセンサーまたはそのいずれかの所有物であり、該当する知的財産権および著作権を含み、これに限定されないその他の法律により守られています。別途規定のない限り、iMovieに含まれているすべてのサンプルコンテントは、お客様自身のビデオプロジェクトにおいて使用料無料で使用できますが、スタンドアロンベースでは頒布されてはならないものとします。

https://www.apple.com/legal/sla/docs/iLife11.pdf

『著作権を含み』とハッキリ書かれていますね。

一方で『お客様自身のビデオプロジェクトにおいて使用料無料で使用できます』とも記載されています。

そのため、iMovieに入っている音楽は著作権フリーではないけどiMovieの動画制作では自由に使ってOKというルールになっているわけです。

iMovieの音楽を使うとYouTubeの著作権侵害の警告を受ける

YouTubeでは、動画に使用されている音楽によって、著作権侵害の警告を受けることがあります。

そして、iMovieに含まれる音楽素材は、iLifeのソフトウェア使用許諾契約に書かれているとおり、著作権フリーではありません。

そのため、iMovieに入っている音楽が含まれた動画をYouTubeにアップロードすると、著作権侵害の警告を受ける可能性が非常に高いのです。

このようなiMovie内の音楽素材に関する著作権問題は、Apple公式のコミュニティ内でも言及されており、実際にAppleサポートへ問い合わせたユーザーは、「iMovie内のサウンドトラックでも著作権侵害になることがある」という回答を受けたと報告しています。

同じ理由で、Instagram、Twitter、FacebookなどのSNSでも、動画のアップロード時に著作権侵害の警告を受けるケースがあります。

iMovieで作った動画をYouTubeにアップロードして収益化を考えている場合は、GarageBandなどで音楽を自作するか、著作権フリーの音楽素材を配布しているサイトを活用したほうが良いでしょう。

下記のフリーBGMサイトは、YouTubeでも著作権侵害になりにくい音源を無料でダウンロードできるだけでなく、著作権侵害の申し立てにも積極的に対応しています。

著作権侵害の申し立てに対する対応

結婚式で使う動画への利用なら著作権的に問題なし

繰り返しになりますが、iMovieに入っている音楽には著作権があります。

しかし、iLifeのソフトウェア使用許諾契約に『お客様自身のビデオプロジェクトにおいて使用料無料で使用できます』と書かれているとおり、個人での利用に限って特別に無料での使用が許されているわけです。

とはいえ、「動画の準備をしてから、実は式場で動画を流せないことが判明した」となっては一大事。

あらかじめ、結婚式場に以下のソフトウェア使用許諾契約を提出し、『2.許諾された使用方法及びその制限』のG、第iii項などを確認してもらった上で、式場としての利用可否の判断をしてもらいましょう。

25ページあたりから日本語での記載があります。

> ソフトウェア使用許諾契約 – iLife

この使用許諾契約を見ても結婚式場側が利用可否を判断できなかった場合や、iMovieの音楽をどうしても使いたいけれど式場からNGを出されてしまった場合などは、Appleサポートに連絡して指示を仰ぐ必要があります。

その場合は、動画に使用したい楽曲の具体的な名前と、結婚式で使うという利用目的を伝えると、スムーズに利用可否の判断を下してもらえるでしょう。

> Appleサポートはこちら

結婚式という一大イベントで失敗しないために、早めの確認と対策が肝心です。

iMovieに入っている音楽の著作権まとめ

iMovieに入っている音楽の著作権については、以下のようにまとめることができます。

  • iMovieに入っている音楽は著作権フリーではない
  • そのため、YouTubeやSNSなどにアップロードする場合、著作権侵害の警告を受ける場合がある
  • 一方、個人での利用に関しては、使用許諾契約で特別に無料使用が許可されている

動画での収益化(商用利用)を考えているのであれば、動画に入れる音楽は自作するか、著作権フリーの音楽をダウンロードして使いましょう。

結婚式など、私用ながら複数人に披露する形で使う場合は、あらかじめ会場側にiLifeの使用許諾契約を提出し、利用可否の確認を取っておくのがベストです。

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この記事を書いた人

iMovieを使った動画編集を得意としている。
基本的な使い方からマニアックな活用方法まで、iMovieに関する情報を発信中。
主な使用機材は、iMac2019とiPhoneSE2。

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